2016年 03月 14日

もっと伝わる文章が書ける! 指導のヒント

読みやすい文になっていますか?

文章構成もしっかりしていて、必要な表現も使えているのに、文に問題があるせいで、文章全体が読みにくくなってしまうことはありませんか。
読みやすい文章のためには、それを構成する文の読みやすさが大切なのです。
読みやすい文を書くために、主語と述語の対応を正しく、話題はしぼって、という指導をされている先生も多いでしょう。

でも、他に指導できることはないのか?と思われたことはありませんか。
そこで、今回はちょっと違った目線から「読みやすい文」のヒントをお伝えします。

一文あたりの文字数って?

文は短く簡潔にと言われますが、一文あたりの適切な文字数にはっきりした定義はありません。
短い悪文もあれば、長い名文もありますから、文の長さだけで良し悪しは言えないでしょう。
ただ、あまり文が長いと、ねじれ文などになりやすいのも事実です。

国語の教科書に載っている教材文では、長い文でも一文あたり60字弱程度のようです(小学校高学年の場合)。
これは、大人が実用文を書くときの目安と、同等か少し長い程度の文字数です(「理科系の作文技術」木下是雄 中央公論新社 1981年)。

小学生が書く場合、高学年ならこれと同じか少し短いくらいが目安と言えるのではないでしょうか。
400字詰め原稿用紙だと、2~3行の長さになります。
一文の長さがこれを超えている場合、読みにくい文になっていないかチェックさせてみてはどうでしょう。

なお、これは「読ませる」文の場合の話です。スピーチなど「聞かせる」文の原稿などの場合は、もっと短い方がよいかもしれませんね。

句点は文末。では、読点はどこに打つ?

読点の打ち方に明確な定義はないようです。
教科書には、「文の意味の切れ目に打つ」などとありますが、基本的には書き手の自由です。
では、どんなところに読点を打てばよいのでしょう。例として、次のような場合が挙げられます。

①重文(複数の単文が並列する文)で、単文(主語と述語が一組の文)と単文の境目

例)・花が咲き、鳥が歌う。  ・兄は算数が得意で、弟は国語が得意だ。

②主語(主部)や修飾語(修飾部)の後

例)・きのう図書館で借りてきた本は、思ったよりも難しかった。
  ・姉は、小学校の入学祝いにもらったかばんを、今でも大切にしている。

②の例を見ると、複文(主となる文の中に、修飾部などの役割で別の文が含まれるもの)の場合、修飾部の周辺が読点を打つ目安になりそうです。
これ以外だと、接続語(接続部)や独立語(独立部)の後、「みかん、りんご、バナナ、……」のように単語を列挙する場合も読点が打たれます。

これらのところには必ず読点を打つというわけではありませんが、参考にしてみてはいかがでしょうか。

また、書いた文を声に出して読んでみると、どこで区切ると自然なのかが分かりやすくなります。
書きあげた文は、可能なら声に出して読み返してみるとよいでしょう。

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