2015年 03月 25日

国語辞典で、伝統的な言語文化の学習を

伝統的な言語文化の学習と「季語」

俳句に親しむ活動は、伝統的な言語文化の学習の一環として、小学校中学年から行われています。学校行事などに関連させて、クラスや学校で、俳句作りを指導なさっている先生方も多いのではないでしょうか。

俳句に欠かせないのが、季節を表す言葉「季語」です。
ご存知のとおり、季語は「歳時記」に採録された言葉であり、季節を感じる言葉であれば何でもよいというものではありません。

日本の四季の中に暮らす人々によって育まれ、共通のイメージと情感とをまとった言葉が季語です。季語を知ることは、日本の伝統的な文化を知ることにほかなりません。

子どもたちには、俳句を作るだけでなく、季語を知り、季語を味わうことにもチャレンジしてほしいと思います。

国語辞典で季語を探す

国語辞典の中には、季語にあたる見出し語にマークをつけているものがあります。
お使いの国語辞典に季語のマークが示されていたら、ぜひ辞典を、俳句作りだけでなく伝統的な言語文化を知るための入り口として、使っていただきたいと思います。

光村の『小学新国語辞典』にも、季語のマークがついています。
『小学新国語辞典』は、現代の小学生にとって必要な言葉を集めた辞典で、「歳時記」のような特別な言葉を集めた書物ではありません。
しかしその中にも、たくさんの伝統的な文化への気づきがあります。

現代の感覚では冬の飲み物の「あまざけ」は、実は夏の季語。冬を詠んだ俳句には使えません。

現代の感覚では冬の飲み物の「あまざけ」は、実は夏の季語。冬を詠んだ俳句には使えません。

たとえば、辞典を開いて季語のマークを探してみると、「蚊やり」や「かんじき」など、現代の暮らしの中では縁遠くなってしまった言葉がいくつも見つかります。
 
また、季語の中には、「この語がなぜ季語なの?」「どうしてこの季節の季語なんだろう?」と、子どもが疑問に感じるものも少なくないと思います。
 
そのような季語に出会ったら、辞典に加えて、ほかの本や資料なども使って調べてみるのはいかがでしょうか。伝統的な日本の暮らしを知り、そこに暮らしてきた人々のものの見方・考え方に思いを巡らせるよい機会となります。

「季語大集合」で使いたい季語を探す

『小学新国語辞典』には、季語を集めて紹介した「季語大集合」というページもあります。

俳句作りの際には、まずはこのページを開いて、使いたい季語を探してみてください。
身近な季語がたくさん載っているので、子どもたちの俳句作りにきっと役立ちます。

「新年」「春」「夏」「秋」「冬」の5つに分けて、それぞれの季語を紹介しています。

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