2015年 03月 28日

文字を書くのが楽しくなる!新しくなった『書写の練習』

「書写教材」も、変わっていきます

先生方は、『書写の練習』という教材の名前を聞けば、書写の教科書に準じた硬筆の練習帳のことを思い出すのではないでしょうか。光村教育図書では、昭和40年から『書写の練習』を発行しています。(そのころは『小学書き方練習帳』という書名でした。)
 
そこからちょうど半世紀たった現在、時代とともに子どもたちを取り巻く文字に対する環境は大きく変わってきました。
文字に対する考え方が変わってきている今、書写の教材にはどのような変化が求められているのでしょうか。
子どもにつけてもらいたい書写の力は、どういうものなのでしょうか。
新しい『書写の練習』を発行するにあたり、もう一度考え直してみました。

書写は、算数といっしょ!

書写の学習とは、ひとつずつ課題をクリアして、次のステップに進む積み重ねが主となっています。
学習事項をスパイラルで繰り返していくことで、最終的に整った文字を書く技能が身につきます。
 
算数では、同じかけ算でも、2年生で九九、3年生で筆算、4年生で小数……と学年を重ねるにつれ、難しいことを習得していきますね。

書写も同じです。
漢字だと、まずは3年生で点画(「はね」や「はらい」など)の書き方を確認、4年生では部分どうしの組み立て方、5年生では文字どうしの大きさや配列、6年生では用紙に対するバランスを学びます。
本当はもっと細かく分かれていますが、このように「1枚の紙の中で漢字を書く」ことに対し、6学年をかけてひとつずつ積み重ねることがわかります。
「文字をきれいに書きましょう。」と言っても、どう書けば「きれい」になるのかわからないのが子どもです。だからこそ、「今日は、漢字のはねを正しく書けるようになりましょう。」という学習の焦点化が必要なのです。

取り組みやすくなった『書写の練習』

1 教科書どおり進められる

従来の『書写の練習』は、教科書の内容にかかわらず、右ページが練習、左ページが清書という構成でした。
この流れをやめ、教科書の内容にあわせた練習ができるようにしました。

2 国語科書写として

教科書に提出されている文字や言葉だけではなく、学習内容に関連した他の文字にも触れることができるようにしました。
また、できるかぎり文の形で示したので、言葉の使い方もあわせて学べます。
 
このページでは、「点」と「曲がり」を学習します。
「光」「池」「丸」は教科書に提出されている漢字です。これをしっかり練習したうえで、さらに「雨雲」「毛糸」といった教科書にない漢字も練習します。
扱う漢字を基本的に前の学年で習う漢字から選んでいることに加え、全ての漢字に筆順を示しているので、戸惑うこともありません。

3 「試し書き」で学習の効果が確認できる

「試し書き」とは、学習前に一度書いてみることです。それを学習後の文字と比較することで、今日学んだことが自分の文字にどう反映されているかがわかります。
このことは、上で述べている、「今日の授業で学ぶこと」の焦点化につながります。
 
新しい『書写の練習』では、教材の初めにこの「試し書き」ができるページを設けています。
そこに書き込んだ文字と、学習の終わりに確認として書いた文字を比べてみましょう。
同じ「日」でも、「おれ」の書き方を習う前と後では整い方が違うのではないでしょうか。

4 自己評価欄をわかりやすく

ご使用いただいている先生方から、従来の自己評価欄は、子どもがどう自己評価をすればいいのか迷ってしまうというご指摘を受けることがありました。
新しい『書写の練習』は、どの部分をどのように書けたかを明確にたずねています。その部分が習ったとおりに書けているかどうかで、自己評価ができるようになりました。これも学習の焦点化の一環です。
 
「日」という漢字を題に、「おれ」の書き方を学習するページの自己評価欄は、このようになっています。
  
 「『日』は、おれるところで一度止めて書けましたか。」
 
一度止めたか止めなかったかだけを思い出せばよいので、子どもにとって簡単に、しかも確実に自己評価できるのです。

5 掲示用紙が楽しい活動に

左…裏面の作品づくり用ページ  右…表面の練習ページ

各学年最終ページには、ミシン線で切り取れる掲示用紙があります。ここでは、伝統的言語文化に対応した作品づくりの活動を扱っています。
知っておいてほしい俳句や唱歌などを書き、その内容にあわせた絵などを入れて掲示作品をつくります。丁寧に文字を書くことも含め、作品を自由に表現できる活動です。
 
掲示用紙では、まず表面の練習ページで、上段の見本を丁寧に書き写して練習をします。これまでに習ったことを意識して練習するとよいでしょう。
 
その後、裏面の白いページに作品をつくります。
練習したことに注意して書きます。文字の大きさや配置は、子どもたちの自由な発想にまかせましょう。

さまざまな作品例を紹介しています。

掲示用紙の次のページには、作品例を複数掲載しているので、なかなかアイデアが浮かばなくても心配ありません。
できた作品は、ぜひ教室に掲示してみてください。A4よりも少し小さめのサイズなので、掲示するのにもぴったりです。

さいごに

『書写の練習』は、子どもたち全員が「ていねいな文字を書けるようになる」ように作っています。
「書写はお手本どおり写せばいいのでしょう。」という子どもたちが、『書写の練習』で文字を書くことを楽しく思ってくれることを願っています。

おすすめの記事

関連するキーワード

あなたのご意見、 聞かせてください

エデュサプリへのご意見・お問い合わせ

メッセージ送信フォーム
記事タイトル
お名前
年齢
都道府県
メールアドレス
メッセージ
必須